米のシリア攻撃の意味


アメリカが巡航ミサイルでシリアを攻撃したとニュースが流れました



今回のシリア攻撃について書いてみたいと思います

もともとはどうして現在のような混乱したシリア情勢になったかを述べています

アラブの春と呼ばれる、中東地域での民主化の運藤が活発となった時期がありました

その時にエジプトやリビアなどでも政権の転覆が起こります

それと同時に、シリアでも民主化を求める国民の反政府活動が起こります

ですが欧米はシリア政権に攻撃することは無く、反政府組織を支援する程度にとどめたため、シリア政権側は存続し続け、いまだに内戦が続いています

そして反政府組織への支援が裏目に出て、一部ではイスラム国を興してしまう結果になりました

欧米からの武器等の支援の流入でイスラム国が興って、皮肉なことに欧米諸国へのテロの温床にもなったのです

そこでアメリカのオバマ政権の時には、イスラム国に対する攻撃はされたのですが、シリア政府自体への攻撃はされませんでした

イスラム国は、シリアもアメリカも共通の敵となっていたため、攻撃はどちらも支持していたのです

そのように、アメリカはシリア政府自体への攻撃はしていなかったのですが、シリア政府側はサリンと思われる化学兵器を、反政府組織の地域に対して使用を行いました

オバマ政権時も化学兵器の使用をしたと考えられましたが、ロシアのプーチンの提案で、国連の監視を受け入れるという条件で、シリア政府への攻撃は控えられていたわけです

それが今回は、シリア政府が化学兵器を使用したとなってすぐに、トランプ大統領はシリアへの攻撃を行ったわけです

それは一線を越えるような行為には、躊躇なく攻撃を加えるというメッセージになっています

今回の攻撃自体は、シリア政府側への初の攻撃ということで、ショックは大きいのですが、攻撃規模自体は、一部の飛行場への限定的な攻撃で、シリア政権そのものを倒そうとするものではないため、シリアへの警告の一部ともいえます

さらに攻撃を行ったのが、中国の習近平との会談直前であり、偶然ではなく、意味があったのでしょう

それは中国が本気で北朝鮮を制裁する気がないのなら、アメリカは相談なく単独ででも、北朝鮮を攻撃するというサインを送ったものといえます

北朝鮮は国連による経済制裁を受けているにもかかわらず、ミサイルや核兵器の開発を進めているのは、影では中国が支援しているからです

表向きは中国も国際社会と協調して、北朝鮮へ制裁しているように見せかけていますが、裏では存続させるために支援続けていたといえます

先日も述べましたが、この中国のでかた次第では、アメリカは本気で北朝鮮に攻撃する可能性があります

大規模な国家間戦争ではなく、北朝鮮の指導者のみをピンポイントで取り除く、限定的な攻撃となる場合もあります

ここしばらくは、国際情勢に目が離せない状況が続きます

日本政府も、備えをしておかなくてはならないでしょう

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