人間関係の不和の原因

 

ベストセラーとなった「嫌われる勇気」などの本で、日本でもブームとなっている、アドラー心理学では、人間の悩みのすべては対人関係の悩みであると言われています



全てではありませんが、たしかに人間の悩みの多くは、対人関係の悩みでしょう

対人関係で問題となるのは、人それぞれに物の見方が違っていることが原因でることが多いです

同じ物事を見ているのに、人によってその受け止め方や、感じ方が違ってくるため、見方が変わり、意見の対立となることがあります

見方の違いにより、身近で言えば、周囲の人と意見が合わずに口論になることもありますし、大きくは戦争が起こる原因も、両者の見方が違うための場合があります

意見の違いが出る理由のたとえとして、群盲象を評すという話があります

何人かの人を集めて、皆に目隠しをしてもらいます

そして動物の象を手で触ってもらい、どのような動物かを説明してくれるようにします

すると、象の鼻を触った人は、これは長いホースのような生き物だと言います

耳を触った人は、平べったい団扇のような生き物だというでしょう

足を触った人は、丸太のような生き物と言います

お腹を触った人は、太鼓のような生き物というでしょう

そのように、同じ動物の象を触っても、その一部しか理解できていないと、お互いに違ったことを言って、意見が分かれます

象を触って評した人は、それぞれ間違ったことは言っていないのですが、自分が正しくて、他人は間違いだと思ってしまうでしょう

頑固な人は、自分こそ正しくて、他の人は間違ったことを言っていると攻撃してくるでしょう

このように、それぞれに一部分は正しいことを言っている場合は、「自分は正しい、違った意見の人は間違いだ」と思いがちです

政治の意見などを聴いていても、それぞれ対立している団体は、一部は正しくても、その他は違っているのに、「自分こそ正しくて、相手は間違っている」と互いに批判しあっていることがあります

私たちの日常でも、一部だけの正しさを理解しているだけで、その他の全体像が分からないのに、相手は間違っていると批判していることがあります

人間が互いに調和していくためには、自分が正しく、相手は間違いだという思い込みをなるべく減らして、相手の中の正しさも発見するようにしていかなくてはならないでしょう

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