本来の自己を呪縛するもの


私たち人間という存在は、肉体に一時的に宿る魂が本質です



ですが多くの人は、肉体こそ自分自身だと考えています

肉体が失われる時には、自分自身が無くなる時であると考えます

そして肉体中心の考え方におちいっていきます

肉体こそ我であるという意識から、肉体への呪縛が生まれます

この肉体我は、本来の我では無いことから偽我とも呼ばれます

人は肉体に宿ると、食・性・眠という三つの根本的な欲にとらわれますし、肉体を保存したいとする欲から、防衛本能や自分のみよかれとする利己的欲に束縛されます

食・性・眠とは、それぞれ食欲、性欲、睡眠欲であり、肉体に基づいて現れる欲です

食欲が過ぎて、一日に五回も六回も食事をとっては、次第に健康を害していきますし、何らの精神的な向上もないでしょう

性欲も、これが過ぎて歯止めが利かなくなると、犯罪に走ったり、男女間のトラブルを生み出したりします

睡眠欲でも一日に十二時間も寝る人もいるかも知れませんが、それで精神性が向上することも無いでしょう

また肉体保存欲から、自己中心的な人間になってしまい、利己的な人だらけになるならば、世の中は殺伐として社会となり、動物界のような弱肉強食の社会へと向かっていくでしょう

こうした欲は、本来の魂である私たちの本質ではないと自覚し、コントロールしながら付き合っていかなくてはなりません

人間が地球で魂修業を続けるためには、肉体欲はまったく無くわけにはいきません

肉体欲がまったく無くなってしまったら、人は子孫を残すことも無いでしょうし、自分の肉体を保護しようとする思いも無くて、すぐに死んでしまう人が多発して、人類は滅んでしまうでしょう

ですので、完全に無くすというわけではありませんが、そうした欲に振り回されすぎることは、本来の自己を呪縛してしまう事となりますので、抑制していくべきものです

抑えていくことは、一見すると不自由に思えますが、本来の魂の自由からすれば、肉体的な欲をコントロールすることが、魂の自由に繋がっていくのです

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