運命を左右するもの


運命が周りの環境によって、大きく左右されると考える人がいます

他人のちょっとした行動によって、将来が大きく食い違ってくると思ってしまうわけです

確かに科学の世界ではバタフライ効果が言われていて、わずかな力学上の変化が、その後の状態を大きく変えるとする考えがあります

ですが人の運命というのは、その人の過去の思いと行いによって形作られていくものです

植物の種子をまくと、その植物の花が咲くように、人の中に蓄えられてきたカルマ(善業も悪業も含めたもの)が種子のように、いずれ花咲いていきます

環境によって、その種子から発芽した苗が吸収する物質は違ってきますが、やがてはアジサイならアジサイの花を咲かせ、ヒマワリはヒマワリの花を咲かせていきます

それが違う土地に種をまいたからといって、別な花が咲くことはありません

人も同じように、環境によって形作られていくものに変化は出てくるでしょうが、カルマが咲かせる花は同じものが咲いていきます

たとえば、仕事の能力も高くて、人を導いていける素質を持ち、いずれは会社の社長として世の中に貢献する予定の人物がいたとします

本来相方として活躍する予定だった方が早くに亡くなったとしても、別な協力者が現れて、起業していくようになるでしょう

あるいは予想外の景気変動によって、会社が倒産することになっても、いずれ復活してくる場合もあります

そのように、状況は変わっていくとしても、結果はその本人が積んできてものによって決まってきます

その運命を決める要素というのが、過去から積んできた思いや行為であるわけです

よい行為として、努力を重ねてきたことや、人に良くしてきた行為は、善業として積まれていって、いずれは善い報いを得ます

悪い業として、怠けてさぼったり、自堕落な生活を送り、娯楽ばかりに走って努力せず、人には悪態をついてばかりの人は、その悪行の報いを必ず受ける事になります

その報いを受けるのは、すぐに表れるのではなく、時間がたってから訪れるため、因果応報が正しいことが分からなくなる人が多いです

しかし、環境が予想外に変化していっても、その過去から蓄積していったカルマは、いずれ花咲かせるという事です

よい報いを得たいのであれば、現在からでもよい行為をなしていき、将来によい報いを得るようにすることです

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