あなたを苦しめているものの正体
思想家ルソーは「人間は生まれながらにして自由であるが、しかしいたるところで鉄鎖につながれている」と述べました
私たちは見えない鎖によって縛られて、苦しみを生んでいることがあります
もともとは自由であった私たちの頭の中に、両親や先生、友達や近所の人など、周囲の人々からの観念が幼いころより刷り込まれていきます
社会で生きるために必要な観念もあるでしょう
たとえば、物の所有権についての観念を教えて、人の物と自分の物の区別をし、人の物は取ってはならないと教わります
物には所有者がいるという観念を植えることによって、人との対立を避けて、安定した社会生活を送るのに必要です
ですが、植え付けられる観念には、普遍の真理ではないもの、時代により変わったり、間違ったものも含まれています
たとえば、男性はこうあらねばならない、女性はこうでなくてはならない、という観念を周囲の大人たちから、子供は知らず知らずに受け継いでいます
それゆえに、肉体は男性であっても、女性の服装やファッションに興味を持つ人はおかしく思われて、からかわれたり、好奇の目で見られたりなど、苦しみを生むことがあるでしょう
あるいは、女性であれば、男性的な活発な運動などを好むと、これも変わって見られて、苦しむことがあります
一例をあげると、日本女性初のオリンピックメダリストとなった人見絹枝さんという女性がいらっしゃいますが、当時の日本では女性が運動をするなどへの偏見がありました
オリンピック出場を決めた実家に「人前で太ももをさらすなど日本女性にはあってはならない」「日本女性の個性を破壊する」などといった文面の書簡が送られてきたそうです
今では誰も文句を言わないような事でも、時代や地域がかわれば批判され、苦しみのもとにもなるでしょう
このように、周囲からの偏見で苦しむこともあれば、ご自身で抱いている観念によって苦しみを生みだすこともあります
たとえば両親の熱い期待を受け入れて、一流の大学に入り、一流の企業に勤めるのが幸せなど思い込むとします
すると、希望にかなった場所に行けなかったときに、苦しみを生み出していくのです
本来であれば、自由に学べる環境にいられるだけで、とても恵まれたことなのですが、周囲の価値観や、自分でも作り出した見えない観念の鎖によって、苦しみを生み出していきます
あるいは女性であれば、適齢期であれば早く結婚しなさいと言われたり、本人もあせって苦しみを生むこともあるでしょう
結婚しても、つぎは子供はまだかとせかされたり、焦ったりもします
このように、本来は私たち人間は自由な存在なのですが、周囲やご自身の思い込みの観念によって、苦しみを生み出していきます
それは、自分たちで作った鎖に、がんじがらめになって苦しんでいる姿のようです
ですから人は、いちど心の中を白紙にもどして、永遠の真理であるものと、時代が作り上げた宝石のように見えて、実はただのガラクタであるものを見分ける必要があるでしょう
先入観を白紙に戻して、見直してみるひつようがあります
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