幸福への三説 惜福・分福・植福


小説家である幸田露伴さんが、幸福三説として述べられた話を紹介したいと思います
幸田露伴さんは明治から昭和まで活躍された小説家で、代表作に『露団々』、『五重塔』、『運命』などがあります

彼の書いたものに『努力論』というものがあります

これは幸田露伴さんの考える幸福論とも言うべきもので、運命で幸不幸が決まるのではなく、自助努力によって、幸福となっていくことを述べています

占いなどからすると、人の運命はあらかじめ決められているように思い込んでしまいがちですが、本人の努力によって、道は切り開いていけるものだという考えだと思います

この『努力論』は青空文庫で無料で読むことが出来ますので、興味がありましたら読んでみられるのがいいでしょう

http://www.aozora.gr.jp/cards/000051/files/4331_42264.html

ただ難しい言葉も多用されているため、現代の人には読みずらいところもあります

この書の中で、幸田露伴さんは幸福三説を唱えています

それは惜福・分福・植福の三つを言います

惜福というのは、福を惜しむという考えです

与えられた福を大切に思い、無駄使いや散財をせずに、惜しむ気持ちを持つことです

与えられているものに感謝せず、当たり前に思う心では、福は逃げてしまうという事だと思います

買った物であっても、それを大切に扱うことで、長く使えて、その分無駄な出費を抑えることになるでしょう

大事に扱わない人は、物を壊したり無くしたりして、また買う羽目になるなど、無駄な出費が増えていきます

今置かれている環境の中で、ありがたいと感謝できないでいると、足らざるところばかり見て、不平不満が心に満ちるようになっていくので、ますます足りない状況が現実化していきます

惜福とは今あるものに感謝して、大切に扱うという事でしょう

続きは次回にいたします

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