ZV Parent Masterと言う名のコンストレインとおさらばできてしまうスクリプト。



さて最近忙しすぎて更新が届こうっていたところですが、知人のアニメーターの方に以前ツイッターで紹介したZV Parent Masterについてブログでも紹介しないのかと聞かれまして今回ブログで改めて取り上げてみようかと思いました。

このZV Parent Master(以下ZVPM)スクリプト、とにかく便利でコンストレインの小難しいところを一気に解消してくれてしまう優れものです。

(スクリプトって何?どうやって入れるの?という方は別の記事で後々紹介しようと思うのでそちらを待つか自身で検索してみてください。意外とそんな難しくないですよ♪)

以前コンストレインの紹介をした際にコンストレインされているの方にはアニメーションキーを打てない(注意:打てるは打てるがアニメーション自体が壊れる)という説明をしましたがこれはなぜかそんなルールも完全に無視できてしまうスクリプトです。

コンストレインも解除もボタン一個、レンダリングなどを行う際に必要なキャッシングにも問題をきたさないという仕事で使うにももってこい!なんでもありな子です。

だたしかしあまりに便利なためMayaアニメーション入門の人がコンストレインの概念をすっ飛ばしていきなりコレを利用して何か問題があったりしないものかという心配は残ります…。

ZVPMを使う前にせいぜいOut linerの原理ぐらいは抑えておく必要があるでしょう。

今回は使用方法についての動画はUPしませんが、このスクリプトを作った本人の方がすでに非常に分かりやすい動画を用意しているのでそれを変わりに張り付けます。下にボタンと使用解説も記載したので見てください。

コチラがZV Parent Masterダウンロード先↓
http://www.creativecrash.com/maya/script/zv-parent-master

そしてコチラがその動画↓
 

英語の説明ではあるものの映像を見ているだけで理解できるような分かりやすい動画なので
英語アレルギーの人でもマウスの動きを注意して見ていれば絶対に理解できます。

動画の中でベルトコンベアーで箱を運ぶ例が出てくるのですがそれがむちゃくちゃ分かりやすいです。

Maya本来のコンストレインとごっちゃになりやすいのがZVPMでは二つのオブジェクトをコンストレインする際、親ではなく子の方を先に選択します。つまり逆なんですね。



ボタンの解説




1.アタッチオブジェクツ

2.ディタッチオブジェクツ

3.デストロイコンストレインズ

4.フィックススナップ

5.セレクトコンストレインズ&スナップグループス

6.コンストレインタイムライン


1.アタッチオブジェクツ

 これが一番使用率の高いボタンです。まずコンストレインしたいオブジェクト(A)を選択します。その後にドライバー(動きの元)となるオブジェクト(B)を選択しこのボタンを押すだけでコンストレイン完了です。Aをディタッチするか他のオブジェクトにコンストレインしない限りABにくっついているかのごとくBと同じ動作を続けます。
ちなみにABにコンストレインされている最中でも途中でAを選択しさらに別のオブジェクトCを選択、そしてこのボタンを押せばAはそこから先Cに乗り換えてコンストレインされていきます。BはそのままAとはおさらば。しかしその瞬間までのABのコンストレインは生きたままなのでそこまで作ったABアニメーションはちゃんと残ったままです。

2.ディタッチオブジェクツ

 コンストレインされた二つのオブジェクトをアニメーションの途中で解除したい場合に使用します。たとえばボールを投げる手をB、ボールをAだとします。構えて投げる直前までコンストレインは続行、投げてボール(A)が手(B)から離れる瞬間のフレームでこのディタッチボタンを押します。するとボール(A)は(B)から離れ、A独断で飛んでいくアニメーションを作ることができます。

3.デストロイコンストレインズ


これはコンストレイン自体を完全にそのオブジェクトから消去する際に使用します。コンストレインされたオブジェクトを選択しこのボタンを押せばメニュー画面が現われコンストレイン自体を無かったことにするRevert かそれまでのコンストレインされていたオブジェクトの起動をアニメーションキーとして残すBakeのどちらかの選択を聞かれます。どちらを選ぶにせよそのごコンストレインされていたオブジェクトは完全に自由な状態となりアニメーションを単独で続行できます。(ZVPMの場合どっちみちアニメーションキーを打てるのですが…。)Bakeは慣れれば便利な機能ですが説明を聞くよりはまず使ってみてどんなものか知るほうが近道かと思います。


4.フィックススナップ
コンストレインを使用しつつアニメーションをしていると時々コンストレインのタイミングが自分の予定していたタイミングからずれてしまうときがあります。アニメーション自体のタイミングを変えた時にこの状況に出くわすのですがその際はコンストレインされるオブジェクトが行く先へワンフレームでポップ(瞬間移動のような状況)すると思います。その際ポップしたそのフレームに行きこのボタンを押せばそのポップは自動で習性されます。(正直自分はこのボタンをあまり使用しません。)

5.セレクトコンストレインズ&スナップグループス

このボタンはかなり便利でコンストレインのオン、オフの瞬間をキーとしてタイムスライダーとグラフエディターの両方で視覚的に確認することができます。タイムスライダーでは下の表のごとくグリーンで表示されます。たとえばボールを手から離す瞬間が早すぎたり遅すぎたりすればこのキーを前後させることでその瞬間を変えられるわけですね。


6.コンストレインタイムライン

コンストレインされている子の方(ドライバーの逆を子と言います。)を選択してからこのボタンを押すと下の図のようなウィンドーが開きます。このウィンドーはそのとき開いているタイムスライダーとリンクしたものでそのままタイムスライダーの上に置けばどの瞬間でコンストレインが発生しどこで終わりどこで次のオブジェクトにコンストレインされているかが一目瞭然です。基本的に黄色や緑の色がついているところがなんらかのオブジェクトにコンストレインされている瞬間で、グレーのゾーンは何にもコンストレインされていない状況を意味します。

右クリックをボタンの上でホールどすると下の図のようなメニューが出ますがこれは前後コンストレインに変更のあったフレームまで瞬時に移動できるものです。いちいちタイムスライダーで移動しなくてもこれならジャンプ移動できるので非常に便利です。

ZVPMを使用するためのリグの準備!

まずアニメーションの基本としてキャラクターはリファレンスとしてシーンファイルに取り込みアニメーションんをするというものがあります。別にリファレンスでなくてもいいのですが万が一シーンの中でリグが壊れたりなんかした場合そのシーン自体が使い物にならなくなったりすることもあります。なので基本はキャラクターなどのリグはリファレンスとして取り込み変更等があればそのリファレンスを更新することで解決していきます。しかしながらリファレンスでシーンファイルに取り込まれているものに関しては残念ながらZVPMは機能しません。
その場合下のウィンドーが開きます。



しかしご安心を、リグ自体のデータに行き非常に簡単な細工をすることでこの状況を打開できます!

リファレンスの元のファイルを開きます。
・ZVPMで使用したいコントローラーなりオブジェクトなりを選択します。(複数あっても全部同時選択でOKです。)
・一個目のボタンアタッチオブジェクツの上で右クリックホールド。すると下記のような三つのメニューがでてくるのでその真ん中の"Create parent groups - available attrs"を選択します。


・リファレンスデータをセーブします。

以上です。ね、簡単でしょ?

対象のアウトライナー上ではこんな感じでメニューが追加されます。
*なので社内などで使用する際はリガーの人にちゃんとこのことを説明してから了解の上で利用しましょう。(余計なもんは入れるなとか拒否られても説得して利用する価値はありです!)


以上がこのZVPMを使用する上で最低限必要な知識です。

画期的とも言える便利なスクリプトなので是非利用してみてください。












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